龍の寵姫。 それは架空で、伝説の存在だといわれている。 前世の侯爵令嬢のナウレリアは、夫ダミアンと唯一の親友だったカナリアに裏切られ、浮気された上に殺されてしまった。 転生した今世では、ダミアンとの結婚を避けようとするが、今世でもダミアンに婚約を迫られてしまう。 逃げ惑う中、意図せずにユリテウス王子の番だと発覚し、婚約者として溺愛されてしまう。 今世では幸せになりたいナウレリアだが、やはり命を狙われたり危機に陥ってしまったりする。 秘密にしている魔法の力を使って、困難を乗り越えて、幸せをつかもうと奮闘する物語。

☆すれ違うナラノとフランツのラブストーリー 　ナラノとフランツは両想いなのに、すれ違ってしまう2人が織りなす物語。(物語の進行はゆったりめで、『ざまぁ』展開も、のんびりめです) 　公爵家の令嬢ナラノは、幼い時から知っている15歳年上の公爵家の跡取りのフランツに密かに恋をしている。 　でも、ナラノは過去のある出来事で記憶の一部を無くし、性格も変わってしまっていた。そして、その出来事のせいで、フランツと交わした約束も忘れてしまったナラノ。　それをきっかけにすれ違いだすナラノとフランツ。 　ナラノは学生で、フランツはナラノの学校の教師。婚約者でもない学生のナラノと教師フランツの恋は禁断なもの。 　ナラノは、フランツが好きなのに、『教師をしているフランツに迷惑をかけてしまうかもしれない』と思うとフランツに積極的になれずにいた。　 　ようやく、ナラノがフランツに告白しようとした時、ナラノの友人のはずの男爵令嬢マリアから、 『フランツから好きだから結婚してくれ、って言われたの。ナラノ、祝福してくれるわよね？』と、予想外の言葉をかけられてしまう。 　その言葉にナラノが戸惑う中、フランツは本当に同じ学生でナラノの友人のマリアと婚約して結婚してしまう。 　 失恋のショックを受けるナラノは、フランツが友人のマリアと結婚してから、後悔して過ごすことになる。 　そこに、『神と名乗る怪しい男』のがチャンスだと言ってきて、もう一度人生をやり直させてくれることになった。 　〜やり直しの世界で目覚めたナラノは、フランツとの恋をあきらめない〜

(☆お急ぎの方はプロローグと2つの閑話を読んで下さったあと、レティーツィアが最強の精霊魔法を使えるようになったことさえ把握して下さったら、いきなり第三章まで飛んでもらっても問題なく話が理解できると思います。) 　カシノニア王国の王位継承者としてレティーツィアは毎日を幸せに過ごしていた。　ある日、優しかったはずの叔母が急に別人のように豹変して、「生まれたときからあの人に特別に愛されてきたあなたのことが憎くてたまらなかったのよ！」と言いだしてレティーツィアを蹴ったりして痛めつけ出した。　その叔母はレティーツィア自身だけでなく、レティーツィアの家族さえ痛めつけたのだと言ってレティーツィアの心を絶望に追い込んだ。　最後に残されたレティーツィアの王位継承者の権利すら奪った後に、無常にもレティーツィアを殺そうと崖から蹴り落としてしまう。 「…さようなら、レティーツィア。」 　信頼していた叔母に突然裏切られて、絶望しながらどんどん崖の底に落ちていくレティーツィア。　叔母はレティーツィアを崖の下に蹴り落としたあとにすでにレティーツィアは死んだ者として立ち去ったが、レティーツィアは奇跡的にも生きていた。 ーーーそして悪役令嬢と化した叔母にやられたことをやり返すための復讐を誓ったレティーツィアは、崖の底でハルトムートと契約をする。現代では途絶えた最強でチートな精霊魔法の魔法使いになって、ハイデマリーに復讐していくことにした。

「帰りたい…」 いつもそんな思いを抱えている男がいた。 男はいつしか夜を避けるようになった。