作品一覧全25件
連載 2エピソード
F 「今日も良い日ね。雲ひとつないわ。風もあって涼しいし。休日に湖まで来て、湖の傍にある小さな喫茶店で、コーヒーが飲めるなんて。ちゃんと今日は部屋の整理もしてきたし。あら、せっかくゆっくりできるのにスマホ?またオンラインゲーム?昨日もやってたじゃない」 M 「うん」 M 「終わった」 F 「あっそう」 M 「どうした?」 F 「別に」 M 「じゃ、帰ろっか」 F 「え、もう?」 M 「うん」 F 「・・・」 M 「どうしたの?」 F 「あなたはスマホが友達なのね」 M 「そう」
作品情報
その他[その他]
最終更新日:2025年02月23日
読了時間:約2分(769文字)
短編
負傷した人間の入院生活とロボット学校を描きました。
作品情報
ローファンタジー[ファンタジー]
最終更新日:2025年02月19日
読了時間:約14分(6,805文字)
短編
気がつけば 大人になっていた 今日この頃 看護師さんに 恋をして 傷ついて 「大丈夫だと思うけど」 それが彼女の口癖だった 祈りの言葉 その言葉に私は 救われた 髪の毛を薄く茶色に染めて いつも笑顔で挨拶して 入院中もずっと親切だった 彼女を思い浮かべ また歩く ダンゴムシが 短い足を懸命に伸ばして 地面の上を這っている 私もダンゴムシに負けないように 歩いていこう
作品情報
詩[その他]
最終更新日:2025年02月15日
読了時間:約1分(236文字)
短編
「ポイントカード、お作りしますか?」  スーパーに買い物に行ったら、若い女性の店員にそう聞かれた。 「いや、いいです」  もともと勤めていた会社をクビになって、田舎の会社に就職した。田舎だから、本当に店が少ない。おまけに、もとの会社をクビになって再就職したけど給料が安いから車も買ってない。わざわざ1時間歩いてスーパーに来た。 「今、ポイントカードを作って頂くと、ポイント2倍になりますが、いかがですか?」 「いや、大丈夫です」 「本当に大丈夫ですか?無料ですぐにお作りできますよ?」 「・・・作ります」 「かしこまりました」そう言って、店員は新しいポイントカードを取り出して、手渡した。  前の会社をクビになって、付き合っていた彼女にも呆れられて振られた。結婚指輪も準備しようとしていた。会社の経営が悪くなって、リストラが始まって、オレはクビを切られた。彼女には振られ、田舎に住むことになって、車も買えなくなった。  パラパラと雨が降ってきた。傘はもちろん持っていない。鳥が鳴いている。大通りを歩く。車が往来する。雨足は強くなる。目を上げる。灰色の雲が頭上を覆っている。シャワーのように雨が降り始める。頭は濡れる。服は濡れる。買い物袋も濡れる。顔も濡れる。目も濡れる。  家に戻ったときには、まるで川遊びでもしてきたかのように、全身ずぶ濡れだった。服を脱いで洗濯機に放り込む。 1人、ベッドの上に突っ伏していた。  ピロンと、スマホが音を鳴らした。何だろう、と思ってスマホを手にとると、当選おめでとうございます、とメッセージが入っていた。また詐欺メッセージか。どこかから情報が漏れているんだろう。しょっちゅう、何かに当選したとか、成人向け動画の支払い要求とか、連絡が来る。    外を見ると、もう雨は止んでいた。外に出た。歩いて行って、店に入った。写真の中から、前回と同じ女を選んだ。  風俗店を出たときには、もう外は暗かった。財布の中身を見ると、お札がもう無くなっていた。  また翌週、スーパーに寄って牛乳を買った。ポイントカードを出した。いつもご利用有難うございます、と言われた。  店の壁に、チラシが貼ってあった。ポイント貯めると、交換できる景品だ。
作品情報
ヒューマンドラマ[文芸]
最終更新日:2024年11月05日
読了時間:約5分(2,105文字)
短編
謝罪  こんな夢を見た。  駅のホームでベンチで電車を待っていると、ハトがてくてくと自分のそばにやってきた。きたって、やれるものは何もないし、ハトにエサをやるほど物好きじゃない。はぁ、とため息をついた。自分はこれからも何年もこうして電車に乗り、つまらない仕事をし続けるのか。本当、私は何のために生きているのだろう。何がしたいのだろう。  何もしたくない。何もしたくないのだ。なのに、ずっと私は働いている。やめてほしい。コミュニケーション能力もないし、ストレスはたまりやすい方だし、ほんと、生きてて良いこと1つもない。  皆、何が幸せなんだろう。どうして生きているんだろう。何も面白くないじゃないか。生きてて何も面白くないじゃないか。    ハトはいつか消えていた。私はホームで一人、本を読んでいた。田舎だから、電車がなかなか来ない。まぁ、ずっと来なくて良いけど。  この何も面白くない世界で人はどうして生きているのだろう。こんなに不幸を感じているのはもしかして自分だけなのだろうか。きっとそうだ。そうに違いない。私以外は皆、幸せなのだ。私だけが、まるで世界中の不幸をゴミ箱に全部集めたみたいに、不幸なのだ。  苦しいものだ。どうしてこんなに苦しまなければならない。誰のせいだ。誰を責めればいい?神か?仏か?  絶対に己自身を責めろだなんて言わせない。そう。何で私の責任なんだ?意味がわからない。意味がわからないんだ。私のせいじゃねぇだろ。 「違うよ」  どこかから、声が聞こえる。 「違うよ」  後ろを向いた。小学生ぐらいの男の子が立っていた。 「誰?」 「違うよ」 「・・・何が?」 「君のせいだよ」 「え?」 「他人のせいにするのは、甘えだよ」 「は?」 「他人のせいにするのは、甘えなんだよ」 「なんだよ、急に」  私は呟いた。 「自分のせいにすると、気持ち良いんだよ」 「・・・」 「自分のせいにすると、格好いいんだよ」 「・・・」  この男の子を、どこかで見たことがある。この子は・・・。 「ごめんね。僕の伝え方が悪いみたいだね」  男の子は、小さな手で、頭を掻いた。 「ごめんね。全て僕が悪いんだ」
作品情報
ヒューマンドラマ[文芸]
最終更新日:2024年09月07日
読了時間:約3分(1,339文字)
短編
勇気へ  一体、何がしたかったんだろう。多分、プライドが高かったんだ。  プライドが無ければ生きていけない。  でもプライドだけで生きてはいけない。そうだろ。  俺は人を殺した。  なぁ、知ってるか?人を殺すって、本当に気持ち良いんだよ。なんていうか、生きているって感じ。  1番好きなのは、人の腹を切って苦しみに悶える顔を見るとき。あの感触。たまらない。お前にも味わってほしい。  勇気。本当はお前も、人を殺したいんだろ?でもできない。名前は勇気なくせに、お前には勇気がないんだよ。でも俺にはあった。  ただ、遂に妻を手にかけちまったとき、思ったね。あぁ、俺は一体、何をやっているんだろうって。  妻は俺を愛していた。心から、そう思う。俺も勿論愛していた。心の底から愛していた。妻のためなら死んでもいいって思ってた。いや、今も思っている。俺は優しいんだ。  妻が風邪で寝込んだとき、俺は一生懸命、看病した。彼女が食べたがってた菓子をコンビニで買ってきて、家で渡してやったさ。嬉しそうだったなぁ。  でも、そのときだった。俺が妻を殺そうと決意したのは。勿論、その場ですぐ殺すなんてことはしてない。じっくり計画を練って、どうやったら1番、妻が苦しんで死ぬか、考えた。自分が世界で1番信じている人を殺す。世の中に、これほど辛いことってない。  言っておくが、俺は妻のために妻を殺した。神様仏様に誓って言うが、決して俺が殺したくて殺したんじゃない。大義のためだ。 もし信じてくれないなら、お前に誓ってもいい。もし俺が嘘をついているんなら、勇気。お前との友人関係を解消してもらっていい。俺は正直に、ただありのままに語っているだけだ。 信じてくれるよな?  覚えてるぜ、子供の頃、お前と遊んだこと。俺が人生で1番幸福だった時代だ。お前と、小学校から帰ったら、近所の裏山で秘密基地作って遊んだ。あのとき作った基地、今どうなっているんだろう。  愛する友より 追伸  今度、長野にスキーしに行かないか?
作品情報
その他[その他]
最終更新日:2024年09月01日
読了時間:約2分(811文字)
短編
 私の腕は、切り落としても、切り落としても、再生する。小学生の頃に一度、人前で自分の手首を切り落としたことがある。ウザい女がいて、びびらせてやろうと、図工教室からくすねたノコギリを使って、女の前で左の手首を切り落とした。  ただ、うまくいかなくて、手首が半分くらいくっついたまま、血がびゃーびゃー出た。
作品情報
ローファンタジー[ファンタジー]
最終更新日:2024年08月18日
読了時間:約4分(1,679文字)
短編
 試合が始まった。パスを受けたセイヤは、右サイドに展開し、ボールを受けたサイドバックがドリブルで上がっていった。相手陣地でセンタリングを上げ、ゴール前でセイヤが相手と競ったが、ボールを相手キーパーに弾かれた。セイヤはすぐ切り替え、守備に回った。  僕は観客用に置かれたベンチに座って、高校のクラスの皆と一緒に試合を観ていた。高校サッカーの試合を観戦するのは初めてだった。もう、高3の夏。皆が勉強にいそしむ中、サッカーに明け暮れる選手達。夏休みの教室で自習していた高3のクラスメート達も、勉強そっちのけで校庭に出てきて、試合を応援しに来ていた。
作品情報
ヒューマンドラマ[文芸]
最終更新日:2024年08月18日
読了時間:約3分(1,179文字)
短編
つらつらとつれづれなるままに。
作品情報
エッセイ[その他]
最終更新日:2024年07月28日
読了時間:約2分(907文字)
短編
20x^2+3x-2=0
作品情報
異世界[恋愛] 残酷な描写ありボーイズラブガールズラブ
最終更新日:2024年06月09日
読了時間:約1分(225文字)
前へ 123 次へ