数百年という時を経て魔力が衰え始めた地、アズベラル大国。
その没落寸前の貴族令嬢アニーシャは、類まれなる魔力の持ち主な事から両親に秘され、小さなおんぼろ小屋で日々を過ごしていた。
そんな境遇とは裏腹に、当のアニーシャ自身は社交界の煩わしさから解放された静かな暮らしに大満足していた。
のだが………
突如舞い込んだ結婚話。しかも相手は、黒い噂が絶えないモントニール侯爵。
冷酷、実の両親を病に侵した極悪非道人。しかも何やら最近、怪しげな商売も始めさせているとか……
アニーシャ・クライスベル、17歳。どうやら彼女の穏やかな隠居生活は、終焉を迎えたようです。
【初作品で至らぬ点も多いかと思います…誤字脱字お許しください。緩やかに更新していきたい所存】