これは、贖罪の物語。
七年間に渡る戦争が終わり、一年。
戦勝国である“秘匿の国”――――魔法と魔術が根付いた隠された国、ダルツヴルムの城下町に一人の少女が辿り着く。
「魔法、魔術は異端である」とし、ダルツヴルムに宣戦布告した三国同盟。
その最前線部隊である“異能舞台”の一員として数多の人間を殺め続けてきた少女、朔夜。
彼女の罪咎に科された処刑は、斬首。
それを回避するためのたった一つの条件は、離宮『睡蓮の宮』に引き籠る第一皇子を外に連れ出すこと。
昼は帝都の学院で生き残った仲間たちと魔法、魔術を学び、夜は第一皇子の許を訪れる一か月。
同じ絶望を共有仲間たち、三国同盟に大切なものを奪われた者たち、事情を知り彼女の運命に同情を禁じ得ない者たち。
数々の思いが交錯して行くが、時間はさらさらと流れていく。
――――これは、贖罪の物語。
長いようで短いひと月という時間の中で、ただ静かに贖いを続ける少女と、その周囲の人々が織りなす哀しい物語。
守りたかった。帰りたかった。愛したかった。――――最後まで、一緒に居たかった。
最期の日に、待つものとは。
作品情報
ハイファンタジー[ファンタジー]
R15残酷な描写あり
最終更新日:2021年06月29日
オリジナル戦記 青春 異能力バトル 冒険 新人発掘コンテスト ESN大賞3 OVL大賞7F 123大賞 シリアス 女主人公 西洋 魔法 学園 がうがうコン1 キネノベ大賞3
読了時間:約165分(82,411文字)