常に美しくあれと華やかさが特徴的な華道「華月流」家元の娘の此乃恵椿。
無駄に着飾ることのない静寂こそが美しいとした茶道「氷默流」家元の息子の碓氷蒴夜。
相反する両家の子供が婚約するなど誰も予想していなかった。
「蒴夜さん。笑顔というものを知っていますか?」
「・・・・・・」
「・・・そのお耳は飾り物ですか?」
「・・・笑顔など必要ない」
「一度くらい笑ってみてはいかがです?ほら、私の真似をして?」
「断る」
容姿端麗、文武両道いつも笑顔で周りを明るく照らす椿。
容姿端麗、文武両道いつも冷静沈着で全く笑わない蒴夜。
横に並べはお似合いの2人だが、その性格は真逆。
婚約者となった2人の結婚お試し期間。