子爵令嬢アデルとビョルン王子は幼馴染で、アデルは幼い頃にビョルンを助け身体に火傷を負っている。でも彼はその時に訪れていた隣国の姫が自分を助けたと思い込んでる。アデルはビョルンを好きだが醜い火傷跡が残ってるため気後れして伝えられない。やがて月日が経ち、隣国の姫が留学してきて再会する。ビョルンは助けてくれた姫に改めて惹かれ婚約する。彼を愛してるアデルは私が助けたのよと言いたいが言えないジレンマと、愛してもらえない悲しみとで苦しむ。魔女を探し出して、美しい声と引き換えに火傷を直してもらう。火傷が消えた彼女は勇気をだして、しゃがれてしまった声で彼に伝えようとする。彼からは遠回しに拒否られ、しかも美しい声に癒されていたよと言われてしまう。絶望の中、ビョルンと隣国の姫クリスタの婚姻式が始まる。再び魔女の元に行ったアデルは美しい声を戻して欲しいと頼み、魔女に恋が成就しなければ死ぬという薬をもらう。成就しないと分かりながら薬を飲んだ彼女は、婚姻式の夜、美しい歌声をビョルンに聴かせる。拍手喝采の中、アデルは彼が幸せならばと満足し、翌朝、誰にも気付かれずに消える。哀れに思った魔女はアデルを魚に変える。魚になってもビョルンに近付こうとするアデルだった。