悪役令嬢シノンは前世を思い出した日、それは自身が処刑される数時間前だった――
乙女ゲーム『聖女と6人の貴族』はどのルートでも悪役、つまりはシノンがエンディングで凄惨な末路を迎えることで有名な学園モノの乙女ゲームである。
「絶対に死んでやるものですか。ここから逃げ延びて、私は穏やかな田舎でスローライフを送ってやる!」
シノンは刻限間近で逃亡を開始するがこの世界には人を喰う怪物、人工生物が蔓延っている、というスプラッタな設定が追加されていた。
逃げ出して早々にシノンは彼らに出会いそこから爪弾き者たちの賑やかな逃亡生活が始まった。
「旅をしたいだなんて一言も言ってない!」
尚、シノンの望みは叶わないものとする。
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