二章了。
三章は今書いてるんでその内……多分……
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〈死屍を越えて滅ぼすもの〉の猛威が去って18年。
彼らが作り替えた世界の形は”未開拓地”と呼ばれ、人々は眠る財宝を求めて彼の地へと足を運ぶ。
そんな未開拓地にほど近い、商業都市アンテルヴァル。
未開拓地からもたらされる物品による流通で栄えるこの都市では、多くの人間が住まい、多くの金が行き交い、多くの命が消えてゆく。
その都市で、
『雑貨屋』は従業員がカモにされていることに気付いてしまった。
鈍色の狼は『雑貨屋』の過去に疑念を抱いてしまった。
狐の少女は悪魔の研究に興味を持ってしまっていた。
犯罪組織《深淵歩き》は小さなミスを犯してしまった。
ユクラシアの調停者は化物の存在に勘付いてしまった。
始まりは、不連続で小さな出来事だった。
―――しかしそれ故、夜闇に紛れた黒色に気付く者はいなかった。
作品情報
ハイファンタジー[ファンタジー]
残酷な描写あり
最終更新日:2016年07月15日
ファンタジー ダーク ハイファンタジー 異世界 魔法 シリアス 亜人 悪魔 群像劇風
読了時間:約1,260分(629,560文字)