「ベッキー!何を言っているんだ!!」
「お父様、止めないでください!私は戦争を止めるのです!!」
バーデ伯爵家王都邸宅に未だかつてないほどの怒号と阿鼻叫喚が響き渡る。17歳の娘、アレクシア・シェリー・バーデは呆れも過ぎて最早、真顔でその光景を見下ろしていた。何がどうなってそうなるのか、義妹の思考回路には開国以来の「秀才」と言われる彼女にも分からなかった。
私は王宮所属の魔導士でもあった。今は国一位の魔導士で、こういう時はやはり戦場に赴かなくてはならなかった。私が光の魔力を持っていたら史上最高の聖女となっただろうと言われている。だから、正直ベッキーは私より優れていると思っているのだろう。まあ、希少性からいってもベッキーの方が優れている。
アレクシアと聖女な義妹、王太子に人狼…みんなの思いが交差する…。
糖度高めです…(笑)