学園に入学してから放蕩を繰り返していた、アイセルヴェン王国の王太子リューリックは、17歳の誕生日に前世の記憶を思い出す。それはとても誠実に生きた男の記憶であり、それを受け入れたリューリックは自身の行いを激しく後悔する。その中で婚約者のアリシア・フォーレット公爵令嬢との婚約を解消することになった。
自身の咎に苛まれながらも人が変わったように真面目になったリューリックは、ある日、フォーレット公爵家から呼び出しを受ける。そこでリューリックと話をしたいと申し出ていたのはアリシア本人だった。気まずい思いのリューリックとは裏腹に、アリシアは自身の思いを語っていく。そのうちに、忘れていたリューリックの過去の記憶が蘇り――?