その世界には、バグと呼ばれる虫の形をした大きな影のような怪物が存在した。
バグはその正体、巣や総数、ほとんどが謎。
その世界のほとんどの人間はそのバグに対して有効な魔法を持っていた。
修復魔法[リペア]
その魔法は、傷ついた人に対して使えば傷を癒し、壊れた物に対して使えばそれを修復する。
ただ、バグに対して使うとバグに大きなダメージを与える。
その世界で、その魔法を使えない3人がいた。
その3人が見つけた『人の形をしたバグ』…。
バグとは何か、どこから来るのかー。
その謎を解くために『人の形をしたバグ』を追う。
その先に待つ真実、そして選ばなければいけない現実。
「たぶん、好きだったよ」
聞かせる相手のいなくなった言葉は、山向こうへと沈んでいった太陽を追うように消えていった。
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