聖王国が帝国と戦争をしていた時代。
若く聡明な貴族であり医者である「ヴォル」は、自らの手で人を生かすため戦場へ赴く。
しかし、部隊は雪山で孤立し、兵士は寒さと空腹に倒れていく。
後に「第四師団の悲劇」と呼ばれる事件。
彼は生きるために知性を働かせ、絶望的な状況に起死回生の一手を指す。
そして、彼は「答え」を見つける。
やがて、聖王国にその名を知らぬ者がいない大貴族となる青年。
合理の化身、論理的思考で聖王国を裏から操る絶対の支配者。
ヴォドレール・サン・フリードリヒ侯爵。
これは始まりの物語あり、彼の若き肖像。