田舎の少年クオン・アルフェインは、ある日魔獣と呼ばれる存在の襲撃に会う。そこへ悪魔を名乗る少女アルピナが現れ救命を引き換えに契約を結ぶ。そして、彼女の命令に従い旅を続け、やがて種族の壁を越えた陰謀に巻き込まれていく。

僕は町を歩く。誰からも見られずにただ歩く。誰も僕が見えない。小さな大きい世界に執心している彼ら彼女らの瞳に僕が映る事はなかった。 僕は学校へ行く。誰もが画一的なパラダイムに押し込められ、没個性的な僕達は誰の瞳にも映らなかった。

　数年前の人口爆発にここ数年の不景気と疫病の流行が重なったことでロスグッド王国は国家の歴史上類を見ないほどの財政難に陥っていた。そんな国に救いの手を差し伸べたのは、正に神からの天啓だった。悪魔崇拝という国家にたてつく邪教を駆逐し、国家の安寧と財政確保を狙う貴族達の魔の手が、今日も何処かで無垢の民に襲い掛かる。

私は数日前に最愛の彼と悲しくも分かれてしまった。いつまでもその別れを引きずる訳にもいかないと同棲していた部屋を片付け始めたが、懐かしいアルバムを見つけてしまい、ついそれに見入ってしまう。

付き合ってまだ半年の、初々しい時を過ごす達也と彩香。普段通りの放課後。普段通りのに会話。普段通りの微笑み。普段通りの安らぎ。そんな普段通りの日常はいつも通り流れていく。