神々の祝福が国を守護する世界。
セルフィア王家は神から「浄化の力」と膨大な魔力を授けが、一滴の魔力も持たない少女セシリア。
生まれて間もなく王族の身分を剥奪されていたセシリアだったが、十六歳のある日父王に呼ばれ和平交渉中の敵国のゼルハイント帝国の皇子ベルヴァルトの元に嫁ぐよう命令される。
セシリアが能力を持たない姫だとわかると冷たくなるベルヴァルト。帝国はセルフィア王家の祝福の力をなんとしても手に入れなければならない理由があった。それは帝国に十数年もの間、降り続ける大雪をやませるため、呪われた棺の姫君を浄化の力によって目覚めさせることだった。