かつての英雄の伝記によって、自身の心の力である｜心力《コーティス》を｜心装術《アニムディス》で具現化した｜心装具《アニムス》のランクと属性が個人の価値とされる様になってしまった世界、メンティスティア。 　そんな世界で、最低ランクとされるランク１。さらに、伝説にも載っていない「癒」属性の心装具「封印癒弓　オーニス」をもってしまったがゆえ、多くの人にばかにされているが、全く気にしていない少女アークス・レクペラティオ。ルナ地方にある古代の森で彼女がいつものように狩りをしていると、ルナ村の村人に「月光の塔」と呼ばれている塔が不思議な光を放つのを見てしてしまう。ついつい好奇心に負け、行ってみると…? そんなこんなで、行き当たりばったりのお話。 「私は会話ができるのなら、それがどんな姿をしていてもヒトとして考え、扱います。」 　これが口癖な少しずれた少女と、同じくどこかずれた仲間たちが紡ぐ物語。

あなたは誰も持っていないような『力』を偶然にも手に入れたとしたらどうしますか？　誇る？　隠す？　それとも……？ 　これは『力』を手に入れた人たちの起こす出来事に巻き込まれてしまうことになる少女のお話の一幕。　

　今日も1日がんばろうと思えるお仕事はなんですか？　私は今のお仕事がすごく充実してます。私には少し場違いですがこれからもがんばりましょう。 　そんな少女のお話の一幕。

　幸せってなんだろう？　役目って何だろう？　それは自分さえ知らないこと。だからこそ探し求める。だけど、それを自分で決めるのも……悪くは無いですよね？ 　そんな少女の話の一幕。

　『夢』と『現』の違いはなんだろう？　何が『夢』で、何が『現』？ どっちが『夢』で、どっちが『現』？ 　まぁ、どっちでもいいよね？　どっちがどっちでも。 　私はただ、壊すことしか出来ないから。 　そんな少女（？）のお話の一幕の前の話。

　は？　自己紹介しろ？　わかったよ。メア・ヴェネスだ。……ほらこれでいいだろ？　は？　まだ？　ちっ。 　どうやら昔みたいに旅に出なくてはならんらしい。 　はぁ、せっかく世間から忘れられそうになっていたのに、この仕打ちはあんまりだ。 　目立つこと、めんどくさいことを極端に嫌う、かつての英雄のお話の一幕。 　もう、花は咲かなくてもいいよ。

　え～と……何を言えばいいんでしょうか？　え？　適当にですか？　はぁ、分かりました。 　どうも星木　癒（せいぎ　いやし）と言います。最近では近所に住んでいる『あくのそしき』の怪人さんたちにお料理のおすそ分けに行ったり、掃除の手伝いをしています。 　ああ、そうそう私の双子の妹が『せーぎのみかた』をやっているらしいですね。 　え？　もう終わりですか？　わかりました～。ではまた後でお会いしましょう。 　マイペースでほわわんとしたお姉さんが行く、せーぎとあくの境界線をがん無視したお話の一幕。

　どうも。如月彼方です。先に言っておくと僕は”男”です。 　無理やり与えられた力と強制的に変えられた容姿。でもさ、いつでも元の姿に戻れるからって、男から女にならなければならないんだったら最初から女性の人に頼んでください。 　――――――え？　そんなことよりも仲間が増えないって？　知りませんよ、そんなこと。あなたの勧誘が下手なんでしょう。僕にとってはそっちの方がどうでも……は？　仲間が増えないと僕ら２人だけ？　う～ん。それは困りますねー。 　これは周りの人の所為で順応性が高くなりすぎてしまった１人の少年と邪神の”魔法『少女』”としての戦いの一幕。 　――――――ほんと、どうしてこうなるんですかね？

どうも。私はレイ・ストリアというものです。親に名前ももらえずに捨てられましたが、今では愉快な人たちに拾われてある程度の幸せをもらっています。どうかこの幸せがいつまでも続きますように…………。 そう願う少女と、厄介ごとの話の一幕。

　皆様は『設定』と聞いて何を思い浮かべますか？　漫画？　アニメ？　それとも小説やドラマとかですか？ 　もしも本当に自分たちにそんな『設定』があったとして、気付かぬうちにその『設定』通りに生きているとしたら？ 　その『設定』だけの生き方しかできないとしたら？ 　私は嫌です。だからこそ、偽善と言われてもいい。『設定』に縛られている人たちを救いたい。 　これはそんな『設定』が『視える』メイドと、それを取り巻くとんでも『設定』を持つ人たちの物語の一幕。