「明治維新は西の辺境から始まった。2050年の革命は北の辺境から始まるだろう」
17ヶ国語を操る慢性鼻炎・浮島さんの指示の下、この不条理で退屈な日本国の現状を打破すべく「三十年計画」が始動する。
それは、地球温暖化が生んだ新航路「北極海航路」により北海道に独立王国を作り上げ、明治以来150余年、東京を頂点として錆びついた中央集権体制に終止符を打たんとするものであった。
日本の北端から始まった無謀な挑戦は北半球全土へと舞台を広げ、バイオエネルギーから民族対立、はたまた『少年ジャンプ』まで、全てを巻き込み加速してゆく。