辺境の地で生まれたエマ・カールソンは初めて見る王都を目の前に浮かない顔をしていた。
彼女の領地が繁忙期でくそ忙しい時に国王から呼び出された事も理由の一つだが、呼び出された理由が『側室として令嬢を献上しろ』という王命である事が彼女の心を陰鬱とさせている。
100人の令嬢を各地から呼び出しハーレムでも作るのかと思いきや、どうも雲行きが怪しい。
地味顔で貧弱体系の女などすぐにでも領地へ帰されると踏んでいたエマだが、自身の強欲さが災いして王に気に入られてしまった。
王妃を溺愛する国王がエマに求める役割とは。
王が理想とする世界で生き残るためにエマが取とるべき行動は。
新しい時代に翻弄されながらも必死に食らいつく逞しい令嬢の物語です。