2020年2月1日。その日、後に『東雲集団転移事件』と呼ばれる学生集団失踪事件が都会の閑静な住宅街で発生した。私立の高校に通う生徒、26人がその日を境に忽然と姿を消したのだ。その場に残された不可解な証拠から、この事件は生徒たちが集団で『異世界転移』したのではないかと、ネットでは密やかに噂される。次第にその噂は世間を、ひいては警察を巻き込んでいく。そして、行方不明であるはずの生徒の凄惨な死体が発見され、事態は思わぬ方向へー
これは『異世界転移』も『異世界転生』もできなかった者、異世界に行けず、残された者、そして『異世界転移』を経験した者たちの物語。
※この物語はフィクションであり、実際の人物や団体などとは一切関係ありません。