<同性愛・両性愛等を含む描写あり>
ーーーこれは、21世紀からそう遠くない未来の話。
ヒーローやヒロインが公的に世界中で活躍するようになった時代。新聞やテレビ番組に連日取り上げられ、日常においても浸透するほど彼らの存在は当たり前になっていた。だが、国際機関[Hero-IC]の設立に大きく貢献したヒーローの自殺は他人を悲しませるだけではすまなかった。
田中リサ
「好きと言われて、……裏切られたと感じた私の感性が出来損ないなの?」
縺れた運命の糸は強引にほどかれて、彼と彼女は出会う。
呆れるほどドラマティックに。
藤崎リョウタ
「建前の愛を囁くのはただ嘘を吐かれるよりも人を傷つけるって事にいい加減全人類気付くべきだよね。」
安定した関係は壊されて、彼女は彼の正体を知る。
愛しくなるほど残酷に。
平岡ミナト
「期待を勝手にかけられて、理想と違えば幻滅するなんて……本当、勘弁してほしいよ。」
出逢うのが偶然であるなら、ここまで彼等の心を痛める事は無かっただろうに。