神の生まれ変わり? ふざけんな、そんなの知るかよ!
「……お前たちは、神の生まれ変わりだ」
そう告げられた瞬間、俺――サク・ギガンディールは思わず耳を疑った。
俺たち兄弟が神の生まれ変わり? そんなバカな話、あるわけがない。
だが、現実は俺の常識を軽くぶち壊してきた。
月の神ロシャの魂を継ぐ俺。
太陽の神アースレイの魂を継ぐ弟のエリオ。
この世界に再び生まれた理由も分からず、ただ敵に追われ、両親を失った俺たちに、そんな肩書きが何の意味を持つ?
「復讐するために生まれ変わったんじゃねえのか?」
親を殺したあの連中を、絶対にぶっ潰す。
それが、今の俺にとって唯一の生きる意味だった。
でも――
「サク、もし俺たちがこの世界を救うために生まれたんだとしたら……?」
復讐か、それとも世界の救済か。
俺たちはどちらを選ぶべきなのか?
神の生まれ変わりの運命なんてクソくらえだ。
けど、もしそれが俺たちの宿命なら――
この力、全部使い尽くしてやるよ。