念願の歯科医デビューを果たしたその日、モモカは真っ黒な服を纏う男の治療を担当した。
虫歯になっていた犬歯を抜いて、さあ帰ろうと思った矢先、外で待っていたのは先ほどの黒い男だった!
彼は実はヴァンパイアであり、牙がなくなると、血を飲めなくなるだけではなく、ヴァンパイア特有の能力も著しく落ち、三日以内に死ぬという。
それを免れる唯一の手段は、ヴァンパイアの誇りを捨てて人間として生きることを受け入れることだった。
ヴァンパイアとしての誇りを捨てたくない男と、歯科医として患者を死なせたくないモモカ。
果たして、どっちの願いが叶うのか。