この世ならざる異形と、それに対抗する異能者がいる世界。
如月凪也はいつものように昼休みに学校の屋上でタバコを吹かしていると、見知らぬ少女がやって来た。どうやら飛び降り自殺するつもりらしい。
話を聞いてみると、暗い瞳で少女は言う。
「……せめて、わたしの人生くらいは、わたしの手で終わらせたい」
少女の人生は最初から最後まで、理不尽に奪われていた。
そうして唯一与えられた自由で、自らの命を終わらせに来たのだ。
……そんな理不尽なこと、許されてたまるか。
如月凪也は、少女へと手を伸ばす。
「一緒に探しに行こうぜ。君のやりたいことをさ」
幸せを失った少年と、幸せを知らない少女が出会い……二人の幸せへと続く日々が、始まった。
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