作品一覧全24件
連載 11エピソード
オランダ船の下っ端乗組員ハンスは、ドクトルシーボルトの命を受け硫黄島へお使いに行く。 本来、出島のオランダ人は、島から出るのは御法度だ。もしも掟破りがばれれば〝サムライに斬られる〟とハンスは怯える。 約束の七日間の間に、平佐田たる人物から、海底の皇子についての情報を貰って戻るというのがハンスに課せられた仕事である。お礼にドクトルはオランダに帰った折には、ハンスの病の母を診てくれると約束した。優秀な医者であるシーボルトに診てもらえればきっと、母ちゃんの病はなおると仕事を引き受けたハンスだが、ドクトルが言うように簡単にはいかない。おかしな子供に懐かれたハンスは、ドクトルとの約束を果たせずに迎えの舟に乗る。 一方、異国人ハンスを〝居王様〟と信じた智次は、ハンスにくっついて出島へと渡った。困ったのはシーボルトである。 内々に硫黄島へハンスを出しただけでも大事であるのに、島の子供まで連れてきてしまったのである。 ところがこの子供が、海底の皇子の話を知っていると知り、シーボルトは大いに興味を覚える。 神様に召されたと覚悟を決めた平佐田は御館家で目を覚ました。琉球国の密偵、那医とともに、神隠しの犯人捕獲に協力することになる。
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歴史[文芸]
最終更新日:2021年12月13日
伝奇 時代小説 隠れん坊 皇子様 出島 密偵 琉球国 囮 読了時間:約112分(55,631文字)
連載 28エピソード
山川薬園の薬園師見習い、平佐田玄海はある日、幼馴染にして薬園師の田崎に大殿からの密命を申し渡される。 へなちょこで、何の取り柄もなく、間違っても大殿から密命など受けるはずもない平佐田は、何が何やらだ。 それでも、興味のある〝質問本草〟の餌に釣られ、また、大殿の命とあらば、断るもままならない平佐田は、薩摩の領地、硫黄島へと宝探しに出向く。お宝が何かも知らされぬままに。 島に渡った平佐田は、島の不思議な雰囲気に呑まれる。 神のいる島ーー最初に出会った漁師の子供が言ったとおり、荘厳な雰囲気を持った島で、平佐田は少しずつ島の不思議に触れていく。
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歴史[文芸]
最終更新日:2021年11月11日
時代小説 ネット小説大賞九 船酔い 神のいる島 海の神様 読了時間:約375分(187,350文字)
連載 完結済 10エピソード
平佐田が島を去って五年、神隠し騒ぎも落ち着き、島は平穏を取り戻していた。 神隠しの時子とともに現れた二人の子供も、島の子に交じって道場に通っている。 安仁と言徳ー出自不明の二人の子供を、神隠しの子と、気味悪く思う者もいる。 御館様はこのたび、御館家の氏神様とも言える黒御子様が、島神様に拝謁する祭りを計画した。島人から印象の悪い黒御子様を、子供の神様として島神様に格上げする祭りである。 島野子供たちの中から、島男七人衆と呼ばれる子供が選ばれ、祭りを盛り上げる。その中には、謎の子供、安仁も含まれる。 攫われた平佐田の子供の行方、お館様の計画、那医の苦悶……神様は全てお見通しです。
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歴史[文芸]
最終更新日:2021年08月29日
伝奇 時代小説 神隠し 孔雀 島神様 祭り 七人衆 読了時間:約181分(90,433文字)
連載 5エピソード
帰国のため、荷を纏めていたシーボルトは、勢い込んできた敬作に従って、出島へと急いだ。 ハンスはとんでもない土産を、持ち帰ってきた。 しかし、その土産は帰国間近のシーボルトにとって、有難い土産だった。
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歴史[文芸]
最終更新日:2021年07月07日
伝奇 時代小説 帰国 神隠し 隠れ里 異国 土産 読了時間:約93分(46,477文字)
連載 1エピソード
オランダ商船の船乗り、ハンスは病の母の薬代を稼ぐため、日本行きの船のクルーとなった孝行者だ。 十六になったハンスだが、祝ってくれる者はいない。ふて腐れ気味に荷の片付けをするハンスを上司が呼びに来る。 商館長の部屋に呼ばれたハンスは、商館医シーボルトから、硫黄島へ行き、平佐田という男から、報告書を受け取ってくるように言い付かる。 こっそりと島に上がったハンスは、慣れない山に潜み、平佐田との接触を試みるが、人の気配に身を隠し、また白い靄に阻まれてなかなか上手くいかない。出島の異国人は、出島からでることは許されない。もしもハンスがみつかれば、たたでは済まされない。慎重に山を下りるハンスは、島の子供に見つかって追いかけられる。 迎えの日が近づいたハンスは、焦って山を下りた。運良く平佐田の滞在先に辿り着いたハンスだが、つい、疲れが出て寝入ってしまった。気付いたら日は暮れていて、慌てたハンスが木陰から飛び出し、いつぞやの子供にまた、追いかけられる。浜辺で待っていた迎えの船に乗り、やれやれと息を吐いたハンスは、知らぬ間にくっついてきた子供に仰天する。
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歴史[文芸]
最終更新日:2021年06月20日
伝奇 時代小説 船乗り 山 侍 怪我 逆さま 子供 迎え 読了時間:約19分(9,075文字)
連載 1エピソード
連日の捜索も虚しく、智次の行方はわからない。異例の神隠しに、苛立つ島人は、怒りの矛先を道場の先生に向ける。余所者の平佐田に、智次捜索の許可はでず、為す術もなく、平佐田自身も苛立ちを隠せない。 先生と島人の間にいざこざが勃発し、さらに、本土から撤退命令がでた。 智次が消えた前日に、聖域に智次の姿を見たという情報をもとに、平佐田は本土へ戻る前にと、聖域へと向う。案内役をした滋子から胸の内を聞かされた平佐田だが、平佐田にはどうにもできないことばかり。 聖域に辿り着いた平佐田は、そこで子供姿を見かけて後を追う。
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歴史[文芸]
最終更新日:2021年06月16日
伝奇 時代小説 異例の神隠し 喧嘩 聖域 祝言 撤退 隠れん坊の子供 読了時間:約24分(11,983文字)
連載 1エピソード
弔いに行った平佐田は再び、御館様に出くわす。滋子は、御館様から姿を隠そうとして、平佐田の前にしゃがみ込んだ。子供らの話から、滋子は御館様の許婚だと知って平佐田は気落ちする。 ところが、滋子には御館家へと嫁ぐ気持ちはなく、医者の助手になるため、平佐田に薬草の教授を依頼する。 急に道場が始まることになり、平佐田は島の役人、吉野から、守女について教えられる。
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歴史[文芸]
最終更新日:2021年06月12日
伝奇 時代小説 御館様 許婚 夕刻の隠れん坊 守女 道場 読了時間:約22分(10,549文字)
連載 1エピソード
重定の家で会った取次様、宗爺から教えられた夕刻の隠れん坊。 島での不思議に翻弄される平佐田に、二人の子供の子供の死が、突き付けられる。 今度は葬儀となった島の大事に、平佐田は智次、時頼と共に出向く。 平佐田の知る葬儀と、さほど変らぬ儀式に参加した平佐田だが、そこにはやはり、島の有力者、お館様の存在がある。 平佐田はそこで、滋子と、お館様との関係を知る。
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歴史[文芸]
最終更新日:2021年06月09日
伝奇 弔い 許婚 島神様 不思議な縁 読了時間:約18分(8,698文字)
連載 1エピソード
島の医者、宗爺は、自身の経験した島の神隠しを語る。平佐田は、島神様と、黒御子様の存在を知る。
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歴史[文芸]
最終更新日:2021年06月06日
時代小説 帰らぬ者、帰る者 黄色い諜 守女 島の神隠し 島神 黒木御所 御館家 読了時間:約20分(9,994文字)
連載 1エピソード
重定家からひとり、荷車を引いた平佐田は、坂を駆け上がってきた滋子に手を引かれる。驚いたあまり、坂を転げ落ちた平佐田はまたまた腰を痛める。滋子の頼みを断った平佐田に、島の医者が声を掛ける。
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歴史[文芸]
最終更新日:2021年06月03日
伝奇 時代小説 荷車 友情の木 坂道 腰痛 島女 読了時間:約12分(5,809文字)
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