舞台は1939年のドイツ帝国。開戦を目前に控えた帝国空軍には箒に跨り哨戒飛行をする魔女がいた。
首都ベルリンから南西600キロに位置するシュランベルク航空基地、そこに属する第33飛行小隊。そこで十一人の部下を率いるシャーロット・アップルトン軍曹は、開戦の足音に心を怯え震わせていた。
魔女というのは民族であり、種族であり、主義であり、宗教だった。彼女らは差別を受けながらも、自分と家族、友と誇り、自由のために国に尽くす。
本作は2014年春の星海社FICTIONS新人賞における座談会において編集の方々にコメントをいただいた作品になります(賞からは落選しております)。