『真珠の都』と呼ばれるほどに美しい観光都市。そこで幸せに育った双子の少女たちは、突如として都市を襲った災害によって全てを奪われることになる――
生き残った彼女たちを養女として迎え入れた大富豪フランツ・フォン・ルードヴィヒは、彼女たちを使って『幸福実験』を行うことを考える。
その実験とは、双子の姉には最高の教育、尽きることの無い財貨、そして溢れるばかりの愛情を与え、また、双子の妹は地下牢獄に閉じ込め、幸福な姉の姿をモニター越しに見せ続けるというものであった。
災害のショックで妹のことを忘れ、ルードヴィヒ家令嬢として幸福な日々を送る『姉』クリスティアーネ。
最初こそ姉の無事を安堵したものの、自分のことを忘れて幸せそうに生きている姉の姿を見せ続けられることで、次第に精神が憎しみに侵蝕されていく『妹』ヴァネッサ。
そして、クリスティアーネの世話役、及びヴァネッサの拷問役を担当する『執事』ローデリッヒ。
この三人の日記によって、物語は進行していきます。