ブラック企業にこき使われ、過労死した俺――城ヶ崎蓮(じょうがさき・れん)は、気がつけば真っ白な空間にいた。
「君、可哀想すぎるから異世界で第二の人生、送っていいよ」
そう言って現れた謎の存在に導かれ、俺は異世界へと転移する。
転移の際、なぜか俺が授かったユニークスキルは――
《複製(コピー)》
――見たスキルをまるごとコピーできる、バグじみた最強スキルだった。
「え? この国の英雄のスキルを全部コピーできるのか?」
「魔王? 見ればスキルごとパクれるけど?」
貴族に虐げられる村人たち、スキルを奪われた冒険者、理不尽に殺される者たち……。
そんな世界を前にして、俺は誓った。
「全部ぶっ壊して、俺が救う。――いや、俺が支配する」
こうして、元社畜による「チート無双」が始まった。