昔、だれかが言った。「人間はみんな、平等であるべきだ」と。そして、その格言は時代を超えて、国のトップが実現した。
「国民のみなさまに、平等社会が訪れることを宣言いたします。この国は、全国民が平等に暮らせる世の中に生まれ変わるのです」
国のトップが平等社会を宣言してから、国の規律は大きく変わった。まず、国民を管理していた法律が撤廃され、善悪の基準をクジで決めるようになった。国のトップは、それこそが平等であると判断したのだ。
シリアス 短編 平等 社会 運命 運 選択 善悪 罪
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