鼻血が噴水のように宙を舞った。あまりにも勢いが強かったので、放たれたそれはほぼ垂直に舞い上がると、蛍光灯の光に照らされてきらめきながら、ノートパソコン、枯れかけた観葉植物、そしてA自身の顔面にクソのようなシミをつくった。Aは憤死しかけていた。憤死しかけている間も鼻血は渦を巻きながら宙を舞いつづけ、空中で一瞬停止してまたA自身にふりかかった。A自身の顔面はクソだまりに成り果て、ついにテーブルに倒れ込んだ―― ――赤字零細企業の経営者として頑張っていた無能とされる主人公Aは、ミスの責任取りとして自社を追放される。仕方なくブラック企業に入社したAは、特殊スキルのタイムリープの力を得てブラック企業の破滅的な働き方に揉まれながら活路を見出す。 ◆物語のメッセージ この物語をきっかけづくりの小説にしたいです。例えば、読者に「人生は思いもよらない方向に進むことがある」「新しいことに挑戦することは、自分自身を成長させるきっかけになる」ということを教えてくれるようなものです。また、社会の常識にとらわれず、自分自身の価値観を大切にすることの重要性も提示できるようなものにしたいです。 ◆読者への問い ・あなたは、もしもAのような状況に置かれたら、どう行動しますか？ ・あなたにとって、仕事とは何ですか？ ・あなたは、自分自身の可能性を信じることができますか？

「ぼくはやさしいペンギンさん。すきなたべものはバナナ。」バナナペンギンさんは今日もブラック企業に入社するために、いろんなヤバい企業を訪問します。