心優しい勇者様が、聖女様をはじめとする者たちと共に、魔王を倒して世界を守る。 どこかの物語のように、綺麗で、穢れない物語。 そんな、美しい世界があったらどんなによかったか。 ねぇ、勇者様。 どうか、あなたが本当に救いたいと願ったものだけを、救えますように。

自由に空を駆ける鳥。 気ままな風。 彼女の最初の印象は、それだった。 人を蟻でも踏みつぶすかのように殺していくにも関わらず、その姿は綺麗で美しく。 俺たちにとって正しく、あの世界の救世主で。 だから、自らの翼をもがれて、鎖で地に縛り付けられているなんて、誰が想像できただろう。 もう、確かめる術なんて、この世のどこにもないけれど。 あの時、一体彼女はどんな顔をしていたのだろうか。 これは、風に愛された、最後の少女の物語。

早くに両親を亡くし、病気の弟と暮らす少女、ラメア。 ラメアは、弟の余命はあとわずかだと言われているが、それでも諦めきれなかった。 そんな中、ラメアは一人の少女と出会う。 その魔法使いの旅人だという少女に、ラメアは一筋の希望を見いだすが―――

あるところに、エルフと人の間の子が生まれた。普通であれば、このような二つの種族の血を受け継ぐ者は、エルフか人かのどちらかに偏る。―――しかし、彼女は違った。彼女は人の見た目でありながら、永遠とも言えるほどの命を有していた。 長い命の中で、自らの名すら忘れてしまった少女の、はじまりの物語。

「私が絶対にあなたを救ってみせるわ！」 そう、あの子と約束した。 だから、なにがなんでも救ってみせる。 例え、悪女と呼ばれることになったとしても。

憎くて憎くて憎くて憎くて―。このどうしようもない感情。だから、私は止まれない。 ある日、婚約者から婚約破棄を突きつけられたイザベラ。その優しかったはずの婚約者の隣には、男爵令嬢のリズベットがいた。 甘く微笑む彼女の瞳の奥には冷たいものがあって―。

逃げても逃げても逃げても―追いかけてくる、アイツが。 前世、ストーカー男に悩まされたあげく、殺されたフローリア。 人に怯え、拒絶する彼女はある日、シリウスという青年に出会い―

あるところにどんな怪我でも治すことのできる女の子がいました。 女の子はたくさんの人を救いました。 しかし、それには大きな代償があったのです。

元貧民街の孤児で今は男爵家の娘のルーラ。ルーラは学園に入学したが、その容姿と学園の王子様との遭遇率により、女生徒からよく思われていなかった。そんな中を強かに生きる彼女だったが、ある日事件に巻き込まれ―。 かっこいいイケメンヒロインが活躍します。 (R15は念のためです)