「あなたのギフトが必要なのです」
前世読んでいた少女小説の世界に転生したが、農村でつつましく暮らしていたフィナは、固有魔法である〈ギフト〉を使って生計を立てていた。しかし、ある日推しが家にやってきたことで世界が一変する。
──推しのビジュ、毛虫なんだが。顔も体ももじゃもじゃなんだけど。
鳥肌を立てつつ向かった先は王太子の元であり、彼はこの世界の主人公と結ばれるヒーローだ。「俺の妹の運命の相手を探してくれないか」と彼は言う。
なぜだか主人公のルシアとヒーローはギスギスしてるし、フィナの推しであるサブヒーローかつ当て馬のアシェルの様子もぎこちないし、とりあえず早く村に帰っていい?
〈あらゆる縁〉が見える前世オタク系主人公が運命に抗い、推しの顔を見るために奮闘するラブコメディ(※当社比)です。
◆カクヨムにも同時掲載しています。