新生活を間近に控えた青年、『涼 悠介』は焦っていた。
そんなある日のこと。
衝動のまま焦燥に駆られ、踏み出した一歩目で豪快に足を滑らせた彼は、どうやら異世界とやらにやってきてしまった様子。
頼れるものは皆無に等しく、魔法や超能力みたいないつか憧れたスーパーなパワーたちも、悠介にはどうやら扱えないらしい。
生まれたまま、育ってきたありのままの姿、俗にいうスカンピンの身で彼は、新たに異なる環境へと放り込まれたのだ。
それでも『現状打破』をモットーに、唯の青年は第二の命を生きていく。
これはそんな異世界転生記。
生まれて変わった、一人のお話。
彼らが辿る物語は、ここに紡がれていく。