カズオは異世界転移した。しかし、無双できるような能力は売り切れで、彼には、食うには困らない能力しか与えられなかった。 ところが、その能力は、現実世界にも影響を与える強力なものだった。

起業した会社の売却を繰り返して富を得た男は、高級マンションの最上階のベランダで夜景を眺めていた。 部屋に戻ろうとしたとき、彼は何かを踏みつける。それは、ひまわりの種だった。 その日から、さまざまなものがベランダに落ちてくる。男は、その正体に気付くと、妻を実家に帰した。 そのあとに落ちてきたものは、男にとって、大切なものだった。

勇者一行が村を出立したと報告を受けた魔王は、決戦の日に備えて軍備の増強を決めた。しかし、勇者が一行があまりにも弱すぎて……。

老舗企業の跡取りの僕は、いつも爺に見張られていた。温泉に入るときも、大勢の護衛が一緒に入ってくるほどだった。あるとき、温泉旅館の裏に秘湯があると爺が言葉を漏らしているのを聞いた。僕は、その秘湯を目指したのだが……。

雪山に入って帰ってこない魔法使いを探しに雪山に入っていた俺は、捜索対象の人物を見つけた。だが、その魔法使いは、雪山の中に故郷があり、そこに里帰りしている最中だという。

彼と幼馴染みの私は、中学生になって変化していく彼に距離感を覚えていた。告白する勇気がない私は、缶コーヒーに間接キスをして、様子をうかがおうとする。 ブラックとカフェオレの缶コーヒーを買い、砂糖入りしか飲めないはずの彼にブラックを渡す。口をつけたあとに、缶を交換する作戦だ。 しかし、作戦は失敗。彼は、最近ブラックを飲めるようになっていた。さらに距離が開くことを恐れた私は、彼が口をつけるまえに、缶を交換してしまう。 私はブラックを飲む。一口飲んで固まる私に、彼はカフェオレを差し出してくれた。 私は、彼と缶を交換する。思わぬ形で間接キスになって、私たちは顔が熱くなった。

サッカー部で女子にモテモテの服部君は、そのネットワークを活かして何人もの男子の恋を成就させてきた。けれど、三葉君は服部君の力を借りても女子に振られてばかり。けれど、私が見たところ、二人はお互いに嘘をついている。

神が落とした些細なものを拾い上げた国の人々は、それをオーパーツとして崇めるようになる。しかし、それはまったく無意味な行為で、破滅的な結果を引き起こす。

僕は、小学校の帰りに白に包まれた世界に迷い込む。寂しくなって泣いていると、案内人と名乗る大人がやってきて、元の場所へ帰れるように案内してもらう。この世界には、あちこちに交差点があり、どんな時代のどんな場所にも行けると案内人は言った。元の場所へ帰る前に、僕は、案内人にひとつのことを尋ねる。

映画デートに誘った彼が観たいと言ったのは、子供向けのヒーロー映画だった。恥ずかしくてつい拒否反応をしてしまった私だが、本当はヒーローが大好きでたまらない。映画を観ながら、私は大興奮して心が炸裂しそうになる。