エタンセル王国には封印された竜が眠っている。その竜が目覚める時、聖女が現れる。聖女は英雄に加護を与え、再び竜を封印する。そして数百年に渡る人々の安寧が訪れるのだ。 　平凡な少女リゼットは聖女になった。優しい人たちに囲まれて、何不自由なく暮らす。毎日幸せに暮して来た。はずだった。あれ？もしかして私って疲れてる？ 　疲れた聖女は遠くへ行くことを決心する。

パトリツィアは無実の罪で処刑を言い渡された。 死へと繋がる道を後悔と共に歩く。 もっと好きなことをしていれば良かった。 もっとわたくしらしく生きれば良かった。 その願いが叶えられたのか、気付くと知らない場所にいた。 魔法のある世界に戸惑ったのも少しだけ。 すっかり順応したパトリツィアは毎日を楽しく自由に生きる。 「わたくしはわたくしがやりたいことだけをします！」

7年前、メラニーはジェイドと婚約した。そのジェイドの様子が最近おかしい。心当たりしかないが、以前の自分に戻る訳にはいかない。 そうだ！これを機に婚約を解消してもらおう！ 優しい婚約者ジェイドを自分から解放すべく、メラニーは意を決して告白する。しかしジェイドから出た言葉は、予想と違っていた。