その世界は滅びへと向かっていた。『断絶』と呼ばれる現象が大地を蝕み、世界を滅びへと運んでいた。
その滅びゆく世界で生きる少年セウはある日村の中心にある塔で一人の少女と出会う。
いつからあるのか、何のためにあるのか、誰も知らない不可思議な塔にいたセウの知らない少女。
無表情で関わりを遮断しようとする銀髪の少女が妙に気になり、セウは塔の外へと少女を連れ出す。そして塔の外に出た少女が出会うのは終末世界で生きる人々。
この世界が終わりに向かっているとわかっていながらも変わらずに生きる人々、そしてセウとのその友人たちとの関りが少女に何をもたらすのか。
これは例え世界が滅ぶとわかっていても今を生きようとする者たちの物語。
そして、世界最後の日常物語。