破壊的レベルの音痴であること以外はいたって平凡な大学生である常磐津唱(ときわづしょう)は、ある日突然、カラオケから異世界へと転移してしまう。
転移した先は、なぜか一日中、夕方のように薄暗い世界だった。
出会った美少女マーニによると、半年前にあった嵐の日から、ずっと黒雲が空を覆ったままだと言う。
その上、得体のしれない悪魔が人々を襲うようになったと言うのだ。
半信半疑だったが、実際に悪魔に襲われ、驚く唱。絶体絶命のその時、マーニは奇妙なことを言った。
「歌って!」
なんと、唱が歌うと、悪魔が消滅したのだ。
大喜びするマーニ。どうやら、悪魔は歌でしか攻撃できず、悪魔を倒せる歌は、数えるほどの人間しか歌えないそうだ。
そして、悪魔と戦う者達をこの世界ではこう呼ぶ。音楽騎士と――
コンプレックスでしかなかった音痴が、今、最強の武器となった。
唱は、マーニと、その姉ランテと共に、悪魔を倒し、青空を取り戻すための旅に出る。
※※
妙な設定ですが、歌=呪文みたいな感じと思っていただければ幸いです。
ストーリーは、昔懐かしいベタベタな王道冒険モノです。
バトルもあるため、一応残酷描写有としていますが、血みどろ系ではありません。