移民船「ノア」が不時着した惑星「エルシル」は獰猛な原生生物が跋扈し、気候や大気組成に関してもとても人が暮らせる星ではなかった。
しかし飛行管制が壊れた「ノア」は再び飛び立つまで数百年を要する。仕方なく人類は長期的な復旧作業のため、この星のテラフォーミングを開始する。
墜落から百年経った頃、使い捨てと切り捨てられた人間が暮らす街で、原生生物と共生する便利屋「バイル」がある物の回収依頼を受ける。彼は向かった先で自らを「エルフ」と名乗る少女と出会う。
かつての移民船防衛機構が牙を剥き、更に一部の選ばれた人のみが生き、その他の人々を切り捨てる世界で、人々は自らの命を繋いでいく。その先にあるのは新天地か、あるいは母なる本星「地球」か――