伝書士。世界全域にその活動を広げる術士協会専属の配達屋。術士の研究成果物や報告・素材・資料を協会間や術士間で運搬する職業。クェード・フレアスもその一人。彼はその悪い目つきを睨ませて、道中加わった、自称伴侶の貴族令嬢アリシア自称弟子の剣士アムを仲間に、今日も飛び込んでくる面倒事にため息を吐く。 「クェード様！この近くの森深く大樹の下で誓いあった二人は永遠の愛によって結ばれるそうですわ！行きましょう！」 「行かねえし誓い合う仲でもねえだろ」「それ死んで永遠とかじゃないですかね」 「確かに森にはドラゴンが30000体ぐらい住んでるそうですが…」 「万」「桁おかしくないですか！？」

過労で死んだら異世界転生。 そんな地味なことで夢のようなことが起きたと思ったら遭遇したのはとんでもない化け物。 自分を召喚した女神曰く、この世界のバグ取りをして欲しいという。 野犬がレベル2000だったり、伝説のアイテムが店売りされてたり、石に転んで即死したり、勇者の故郷の横に魔王城があったり、そこに住んでる魔王がレベル1だったり。 そんな問題だらけの世界をなんとかしろとか命いくらあっても足りねえよ！

　王国を襲う脅威。それに対抗するため、王は封印された"魔王の鎧"を持ち出す。 　その鎧は、あらゆる攻撃を弾き、着た者の力を高め、その拳は岩を砕くも、一度装着すれば命を失うまで外せない。 　だが、呪われたその鎧を着たのは王国の姫、エルオーネ。そして。 "脅威判定。鎮圧を開始します" 　魔王の鎧と伝わったそれは古代文明の遺産、マッスルパワードスーツだった。