作品一覧全3件
連載 6エピソード
「ねぇ、知ってたかな? ボクは君が――ほんとに大好きだったよ」 出会いは最悪―― ぱたぱたと操縦服(うっすいぴちぴちハイレグ)のすそを開けてあおぎながらふと下をみると――彼と目があった。 「ぎゃああああっ! なんで男の子がいるのっ」 ――彼は、不思議なまでに技術者として有能だった。 新型関節の提案、試験騎の制作、設計者が舌を巻くほどの具体的アイデアの数々。 「あーそんなことをいうなら、ご自慢の新型間接焼きつけちゃうよ。ボクの運動についてこれるわけないもんねー!」 「やれるもんならやってみろ! 三分以内なら絶対に持つからなっ!」 「云ったなー!! 二分以内に焼きつけちゃるっ!!」 ――悲喜こもごもありながら進む新型騎の開発。 同じ頃、連邦帝都 「"オーバルネスト"殴り込み作戦、ですか」 「そうだ。我らが連邦最高議会は、新型モータメイデン新造24騎の完成をもって、魔獣の巣オーバルネストへと攻撃を仕掛ける」 徹底的に表情を消した参謀本部長。 「身に余る光栄です」 こちらもまた一切の表情と感情を消し去った金髪の侍女長。 侵攻する殴り込み艦隊。 昼夜を問わず襲来する魔獣たちの前に護衛艦は次々と脱落し、ついに旗艦が擱座。 絶望的な防衛戦を繰り広げる殴り込み艦隊 十重二十重と囲まれ、ひたすら攻め寄せる魔獣たち。 残存艦艇の砲門は絶え間なく砲声を響かせ、モーターメイデンが出撃を繰り返す中で受けた通信。 『教えて――お願い』 酷い、と彼は思った。彼女の初めてのお願いが、こんなことだなんて。 だけれども、彼は伝える。 自分の伝える言葉が、彼女を殺すとわかっていながら。 『じゃあ、またね』 「ああ、また会おう」 二人は、決して果たせない約束をした―― 敵味方表示映像板に映る敵は数十万、対するはただ一騎。 「最高の仲間とオスカーが造ったこの子と、最高峰の躁騎士たるボク――」 汗と血と小水で汚れた銀髪の少女は、操縦席で壮絶に笑う。 「教えてやる――ニンゲンをあんまりなめんなよっ!!!!」 疾走する巨人の中で、少女が涙とともに溢した言葉は誰にも届かずに消えた。 「ねぇ、知ってたかな? ボクは君が――ほんとに大好きだったよ」
作品情報
空想科学[SF] R15残酷な描写あり
最終更新日:2017年10月21日
悲恋 オリジナル戦記 青春 未来 ロボット ミリタリー バッドエンド 魔法 学園 人外 メイド バニーガール スーパーロボット 読了時間:約117分(58,223文字)
連載 49エピソード
これは、はるかとおい未来、大宇宙に浮かぶ青い星でのおとぎ話。 ひとりの少女の通過儀礼、過去からの旅立ちの物語。  とある国のとある名門魔法師一族の家で生まれた少女は、10歳の誕生日を迎えて捨てられた。  彼女に魔法の才能がないと〝魔法適性の儀〟で判ったからだ。  その国では、魔法が使えない者は人間扱いされない。  捨てられて、殺されそうになった時に少女は運命と出会う。 一機の巨大人型兵器――巨人騎士とそれを駆る操騎士に。 そして、時が流れ――少女は故国だった国へと降り立つ。 巨人騎士を駆る少女騎士として、とある目的を胸に秘めて。 これは、少女は別に望まなかった亡国の物語。 ……とシリアス展開にみせかけて、なにげに毒舌な無表情少女騎士が「だるいー、めんどくさいー、いいや、きっちゃえ♪」と遊びながら、斜陽の魔法大帝国が滅んでいくのを傍観する亡国物語です。 ※この話はArcadia様で投稿しています。
作品情報
空想科学[SF] R15残酷な描写あり
最終更新日:2017年02月28日
ロボット 魔法 女主人公 科学 無表情 コスプレ メイド バニーガール 鬱展開じゃないよ 散歩 戦争 超兵器 ダーク シリアスコメディ 読了時間:約849分(424,386文字)
連載 10エピソード
【あらすじ】 “その街にはスーパーヒロインがいる”  ナノマシン治療から軌道エレベータによる無重力医療施設まで備えた超最先端医療研究都市『瑞穂』。  その街で起きる様々な騒動や事件を超最先端科学的装備で解決する、うさみみカチューシャをつけた少女。  白銀に輝くボディースーツやコスプレ衣装で、うさみみをなびかせて街をパトロールする姿は、市民には日常の風景だ。  空も飛べば、クレーン車も持ち上げたり、凶悪犯罪犯をヒーローショーよろしく派手に取り押さえたりもすれば、迷子の子どもを慰めて親を捜したりもする。  強くて優しい、ときどきハプニングで全裸になったりもする警察のマスコットガール。  それが、この街のスーパーヒロイン『パクス・バニー』だった。 ――しかし、光があれば影がある。  まるでヒーローショーのように派手に活躍する彼女には、けっして人には云えない秘密があった。  もちろん正体も秘密。  しかし、ふとしたことで正体は高校生の男の子に知られてしまう――彼女のダメっ娘属性のせいで。  秘密を守って、彼女を助ける契約をする男の子。  それが、おとぎばなし、二人の「始まりの物語」。 ――終わりは定まっている。  みんなが互いの幸せを願って選んでいくみちゆき。  これは愛と勇気と希望でつむがれる絶望の果て、そんなおとぎばなし。 【作者の独り言】 いろんなネタで脳内妄想がたまってきたので書き始めてみました。 Arcadia様の投稿掲示板でもいろいろ書いています。 これも、そちらで掲載したものを改稿して登録します。 読書歴は長いですが、執筆歴はほとんどなく小説の作法は不勉強気味なので、不備はいろいろご容赦ください。 どこかで見たような設定やネタが大半です。読み物として楽しんでもらえれば幸いです。
作品情報
ノンジャンル[ノンジャンル] R15残酷な描写あり
最終更新日:2013年08月13日
現代ファンタジー ナノマシン ダークファンタジー 軌道エレベータ エンターテイメント エセSF バニーガール 脱衣 変身ヒロイン ライトノベル コスプレ 似非科学 読了時間:約202分(100,747文字)