何十年も続く二大国による戦場のど真ん中にある食堂「こがね亭」。店主の灯子は、今日も兵士達と寄り添い無事を祈る。しかしある日突然、火羅部王国の将軍がこがね亭を訪ねることになり———。 飯の席では国境は無用！敵味方混ざりあう輝かしい混沌がそこにはある。

ある冬の真夜中、岩砂漠で焚き火を囲む二つの影があった…。星の瞬きが包み込む「久年ヶ原」の静かな夜が光る。超短編です。

　日本、辺境の一村。過去にある事件を起こしたその村は、世界を大きく変える。 悪夢と共に冥蓮はくれが目を覚ましたそこは、人間が消え失せ、十二年の時が経った世界だった。 はくれは父の遺したアンドロイド・零吉と共に、新たな理想郷・朱叉十村の理不尽で美しい営みにその身を委ねる。