地球に人類が生まれたのはいつか…。諸説あるが、よく言われているのは約500万年前のアフリカとされていることが多い。しかしそれは全くの間違いである。ただし数字が間違っているというわけではない。前提がまちがっている。正しくは、地球に人類が「進出」したのが500万年前なのである。
今から遡ること500万年前、ある抗争が世界、いや太陽系惑星で起こった。人類は分裂し、それぞれの派閥を作り争い続けた。しかし、その抗争は一万年後、なにものかの手によって突然終止符を打つことになる。そこで、ある惑星は資源を失い、ある惑星は財を失い、またある惑星は記憶を奪われた。それから499万年後の今日、宇宙が再び動き出す。これは地球に住む主人公の佐久間実が五百万年前の争いを正す、そんな物語である。