縁談を嫌い家を飛び出した男爵令嬢が駆け込んだ先は、ある商人の屋敷だった。その美貌と実力は一流、なのに性格は悪い最強商人が持ちかけた話は隣国の内偵。男爵家の財政難だとか、王家からのご褒美だとか、縁談の先送りだとか、色んなものを解決すべく、あるいは狙うべくその話を受ける。しかしうっかりしていた。そう、魔法が使えない。――知識はあるのに。
「……正確には、歌えないの。私」
俺様最強商人と、庶民派男爵令嬢が夫婦らしい演技をしながら隣国の秘密に迫り、ドタバタしながら距離を詰めていくなんちゃって北欧恋愛ファンタジー!※2017/08/14:改題:最近の目標=とにかく書き上げる/自サイト転載の可能性あり/R15、残酷描写は念のため