ある村の少女・ルナは、同じ身寄りのない青年と共に暮らしていた。
そんなある日、村を魔獣が襲う。己を庇って青年が死んだ時、ルナは彼が「勇者」になるはずだった男だったことに気づく。『そうだ、「勇者」がいない世界はいつしか滅びてしまう』そう思ったルナは、自らが「勇者」になろうと決心するのだが______
「お前は勇者になれやしない」
(……そんなの私がいちばんわかっている)
ルナは聖剣を使うことも出来ず、大した能力もなかった。努力をしても、そこに待っていたのは普通の人間としての限界だった。
それでも、奇跡といってもいい大切な仲間たちとの巡り合わせがあった。捻くれ者の大魔法士、魔物狩りが得意な狩人、預かったはいいが何故か女装している少年。彼らを仲間にして、果たしてルナは世界を救うことが出来るのだろうか。
自称勇者・ルナの冒険が、今始まる!!
「勇者ってなに……?」
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初投稿となります。至らぬ所あると思いますが、楽しんで読んでいただけますと幸いです