平安時代初期、小野篁(おののたかむら)という男がいた。
ひどく変わり者であり、野狂(やきょう)などというあだ名で呼ばれたりしていた。
昼は朝廷の役人、夜は冥府で閻魔大王の副官を務めていたという伝説の持ち主である。
百人一首では『参議篁』の名で知られ、江談抄によれば百鬼夜行をも操ることができたという。
現世と常世を行き来した伝説多き実在人物、小野篁。
そんな篁の物語がいま開かれる……。
小野篁を主人公とした物語「TAKAMURA」に続く小野篁伝第二弾。
こちらから読んでも物語を楽しむことはできますが、前作TAKAMURAから読んでいただくとさらに楽しめるかと思います。