山と海に囲まれたのどかな町。
その町に住む中学生:黒井賢治(くろいけんじ)はある日、友人から一つの噂話を聞く。
曰く、数年に一度、突然人が居なくなると言う。
曰く、居なくなった人間は絶対に見つかることは無いと言う。
それはオカルトの話が出れば割と頻繁に聞きそうな「神隠し」の噂だった。
けれど所詮は噂話と、適当に話を切り上げた。
しかしその帰り道、賢治は車との接触事故に遭い…
気付いたときには見知らぬ森の中に居た。
迷い込んだ異世界で、何の力も知識も無い中学生の彼が、何を思いどう過ごしていくのか。
「神隠し」から始まる一人の少年の物語。