宮田直人は幼い頃から、俗に言う「幽霊」が見える体質だった。
大学進学と共に独り暮らしを始めることにした彼は、安いからという理由で、曰く付きのアパートに入居した。
案の定「幽霊」はすぐに現れ、ちょっとした切っ掛けでその幽霊の女、由香里と仲良くなる。
それからしばらくして、直人の大学の友人で、彼と同じように「幽霊」の見える女、柊理沙からストーカー被害にあっていることを相談される。
直人と由香里はストーカーの正体を突き止める。彼は昨年亡くなった理沙の叔父の幽霊だった。
姪を死後も見守っていたのかと安堵した直人に理沙の叔父が襲い掛かる。彼は姪を見守っていたのではなく、孤独感から理沙を道連れにしようとしていたのだった。
間一髪で由香里が直人を助け出し、幽霊から幽霊への物理攻撃が通用した結果、理沙の叔父は無事に昇天したのだった。
その後、由香里は直人に告白。結ばれることが不可能と知っていながらも、直人は承諾。幽霊と人間の交際が始まるのだった。
しかし、幸せな時間も長くは続かず、由香里に異変が起きる。ある日突然、由香里は直人に襲い掛かった。
その後、正気に戻るも数日置きにそれが頻発。次第に頻度が高くなっていく。
現世に留まり続けると、悪霊に成り果ててしまうことを知った直人は由香里を成仏させるために、由香里の過去について聞く。
幽霊 恋愛? 途中 なろうコン大賞
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