これは、勇者に育てられた少年の英雄譚。
そして、勇者と呼ばれた女の、復讐と贖罪の物語。
勇者と呼ばれた女冒険者がいた。彼女は桜のエンブレムから「桜花の剣士」と、また孤児の少年を養子にしていたことから「子連れ勇者」とも呼ばれていた。
そんな勇者は数々の活躍ののち、息子と田舎で暮らすため町を去る。
数年後、桜のエンブレムの剣士が現れた。勇者が育てていた幼児が、たくましき若武者となったのである。彼の周りには冒険者から王族までが様々な思いを抱いて集い、彼もそれに応えるように無双してゆく。
やがて運命は動き出す。王位をめぐる内乱、魔王の影。出生の秘密と母の過去を知ったとき、少年はいかなる決断を下すのか。
【追記】
別作品「元ギルドマスターの手記」と同一世界のお話です。両方に登場する人物が複数います。