いまだ世界には4000万人以上の、奴隷に該当する者たちがいる。
種類は各々異なるが共通するのは、奴隷は人ではなく道具として扱われるという点である。
ただ、現在は奴隷なるものが縁遠い国や地域が存在する。
そこには奴隷制度などない…はずだった。
もし、毎日顔を会わせる隣の席の彼が人権の大半を剥奪された奴隷だと知ったら?すれ違いざま、かわいくて目がいってしまった彼女が、誰かに飼われている奴隷だと知ったら?
はたまた、親友が、奴隷を飼っているなどと知ったら?
これは奴隷とは縁遠い国のなかで起きた、奴隷というヒトの形をした道具と、それらを取り巻く人々の物語。
奴隷はヒトですか?道具ですか?
奴隷ではないあなたは絶対にヒトですか?