テレジアは、幼い頃から聖導府に仕え、3000冊もの聖典を暗記するほどの才能を持つ少女。彼女は、聖典が世界に平和をもたらすと信じ、その教えに従って生きてきた。かつて世界は長く戦乱に苦しんでいたが、聖典の教えが広まったことで徐々に秩序と平和が訪れていた。
しかし、彼女が大教主の秘書に任命されてしばらくしたのち驚くべき真実を知る。聖典は神からの啓示ではなく、権力者たちによって意図的に作り上げられたものだったのだ。平和を維持するため、嘘で塗り固められた教えが人々に広められている現実に、テレジアは強い衝撃を受ける。
真実を知った彼女は、偽りの教えを拒絶したい気持ちと、戦争を止めたいという切実な願いの狭間で揺れる。平和を維持するために嘘をつき続けるべきなのか、それとも真実を明らかにして再び世界を混乱に陥れるべきなのか。葛藤しながらも、彼女は秘書として大教主の命に従い、今日も新たな聖典を創り続ける。