港町ナモリで漬物屋を営むカズヤの日常は、奇妙な船で現れた一人の男によって一変する。「俺、お前の前世の相棒!」――そう叫び、馴れ馴れしく抱きついてきた金髪碧眼の自称・転生者ミナトは、カズヤを「前世の相棒カズヤ」だと信じて疑わない。
困惑するカズヤをよそに、ミナトは味噌への並々ならぬ執着を語る。彼は、カズヤの家が自家製味噌や醤油を作ることを知ると、それらを故郷に輸出し、異世界の胃袋を征服するというビジネス計画をぶち上げる。
「人違いだ」と否定するカズヤだが、ミナトのテンションに押され、そして何よりその突飛な計画の中に、確かに商売の芽を感じてしまう。こうしてカズヤは、自称転生者の巻き込み体質ビジネスマン・ミナートと共に、発酵食品ビジネスに足を踏み入れることになる。