「青春」なんてうざったらしいワードだ。
だがまぁ、そんな俺にも理想があった。
超絶可愛い。そしてあざとさ全開の後輩に、毎日だる絡みをされ、意地悪をされ、からかわれる。そんな小悪魔系後輩との青春ラブコメである。俺がいくら捻くれていようと、それくらいの青春は夢見るものなのである。
だがまぁ、そんな俺の理想は。
俺的青春ラブコメは……
「聞いてる?楓堂くん。」
「あ、はい。どうかしましたか?先輩。」
「どうせ暇でしょうから、あなたを荷物持ちに任命するわ。」
俺の理想とは程遠い、人に関心がなく、他人を道具としか思っていない。そんな最低最悪で面倒な先輩によって邪魔される事になる。
まぁ、これはこれで悪くないか。
俺的青春ラブコメは今日も先輩にあずける。